2種類のフランキンセンス

フランキンセンスの樹脂が得られるカンラン科ボスウェリア属の樹木は25種以上あり、インドからアラビア、アフリカの角と呼ばれるアフリカ東端部、そして西アフリカにかけて生育しています。

産地により生育する種が異なり、インドの乳香Boswellia serrata(ボスウェリア・セラータ)、中東のオマーンやイエメンのB. sacra(サクラ)、アフリカの角のB.carteri(カルテリ)、B. frereana(フレレアナ)、スーダンのフランキンセンスB. papyrifera(パピリフェラ)などが知られています。

Soomaali(ソマリ)では、ソマリランドで採集されるカルテリとフレレアナ、2種類の樹脂と精油を扱っています。この2つの精油特徴と違いをみていきましょう。

カルテリ種はソマリア、エチオピアの一部に生育し、最も一般的な種で、フランキンセンスといえばカルテリ種を指します。カルテリ種は世界出ている約80%がソマリランド・プントランド産で、標高の高い地域、石灰質の地盤に生育しています。

 成分構成はαピネン、リモネンなどのモノテルペン炭化水素が約70%、森林浴を想わせる清々しい香りと後から漂うカリオフィレンなどのセスキセテルペン炭化水素の香りが静寂感を与え、呼吸を深めます。瞑想時に使われるのがよくわかります。不安やザワザワした気持ちを整え、落ち着きと安心感をもたらします。

 

フレレアナ種はソマリランドの固有種で、ダーロ山脈の標高の低い地域に生育しでいます。根っこがほとんどなく、崖などの岩場に吸盤のようにくっついて樹木が立っているのが特徴です。

 

成分構成はモノテルペン炭化水素がカルテリ種よりやや多い80%、αピネンに加えサビネンを含みます。他にもエステル、アルデヒド類の成分をバランスよく含み、華やかな香りの印象を与えています。フランキンセンスの王様といわれる格調高い香りは、心を和ませ、多幸感をもたらします。

 

使い方としては、日中気分を上げたり、集中力を高めたい時にフレレアナ種、夜のリラックスタイムにカルテリ種を芳香するのがオススメです。